チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi
2007年 4月 − 2010年 3月:東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 理学博士
2010年 5月 − 2014年 3月:カリフォルニア大学デービス校 プラントバイオロジー ポスドク研究員
2013年 4月 − 2014年 3月:日本学術振興会 特別研究員 PD
2014年 4月 − 2017年 3月:国立研究開発法人 理化学研究所 基礎科学特別研究員
2015年 12月 − 2019年 3月:国立研究開発法人 科学技術振興機構 さきがけ研究員
2018年 4月 − :国立研究開発法人 理化学研究所 バイオリソース研究センター チームリーダー
私の研究のゴールは、「植物 X 微生物 = 21世紀の緑の革命」です。植物と微生物の共生関係を明らかにする研究を通して、地球に負担の掛からない新しい農業を探索したいと考えています。20世紀の緑の革命では、穀物の品種改良が行われ、穀物の生産性が向上しました。しかし、化学肥料に頼ったことで、地球規模での環境汚染や土壌の劣化を招いてしまったのも事実です。そのため、新しい農業、自然な物質環境を意識した農業を考えていかなければなりません。そこで私は微生物の力を最大限に引き出して、今まで品種改良や化学肥料に頼ってきた農業から、微生物を使って植物の形質を変えたり植物の栄養をサポートしたりすることで、21世紀の緑の革命に繋がるのではないかと考えています。特に現在注目しているのがアーバスキュラー菌根菌という、菌根を作って植物と共生する菌類です。大半の陸上植物がこの菌根菌と共生関係を結んでおり、多くの菌根菌は共生する植物への成長促進効果があると言われています。私は、菌根菌をはじめ植物共生微生物の力を最大限引き出して農業現場へ繋がるような研究により、21世紀の緑の革命に貢献したいと考えています。