深海微生物の共同研究についてiScience誌に論文が掲載されました

北海道大学の澤辺先生・美野先生・土屋さんの深海微生物を対象にした研究がiScience誌に発表されました。本チームの大熊さんと藤原さんがトランスクリプトームデータの統計解析(エンリッチメント解析やPath分析)でサポートした共同研究になります。土屋さんがデータとともに本チームに合宿し、解析について一緒に議論をしながら進めました。本チームでの研究対象とは異なり、また身近にもなかなか想像しづらい深海微生物の研究に携わることができ、大変貴重な機会をいただきました。今回の研究を通して、異分野連携による多くの気づきをいただきました。

原著論文はこちら:
https://www.cell.com/iscience/fulltext/S2589-0042(24)02299-5

北大でのプレスリリースはこちら:
https://www.hokudai.ac.jp/news/2024/11/no-1.html

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

筑波会議2023のセッションをオーガナイズします

筑波会議2023のセッション「野外環境における植物-微生物-土壌の相互作用の統合的理解」を大熊基礎科学特別研究員と市橋チームリーダーで企画しております。

本セッションでは植物科学、微生物学、土壌科学、データサイエンスなど異なる研究分野からの優秀な若手研究者を招待します。

招待する若手研究者の研究を共有してもらいながら、植物-微生物-土壌相互作用の理解を目指した議論をしたいと思っておりますので、ぜひ積極的なご参加をお待ちしております。

筑波会議website:https://tsukuba-conference.com

セッション情報:https://tsukuba-conference.com/sessions/c08

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

理研オープンライフサイエンスプラットフォームにメンバーとして参画することになりました

理化学研究所には多くの研究分野の研究者が集まっております。
これらの多様性の力を最大化させる取り組みの一つとして、理研オープンライフサイエンスプラットフォーム(OLSP)というプロジェクトが2019年度より開始しました。

OLSPは、オープンサイエンスの推進のため、データ蓄積のための基盤技術の開発、理研内外のオープンデータの集積、オープンデータ活用・解析のための研究開発を目的としたプロジェクトになります。

本チームは2023年度からOLSPの主要メンバーとして参画させていただき、2023年6月15-16日に開催されたOLSP Workshop 2023に市橋チームリーダーが参加しました。本ワークショップでは、理研が進めるTRIP(Transformative Research Innovation Platform of RIKEN platforms)構想におけるオープンサイエンス、オントロジー作業部会、オープンサイエンス活動評価基準など今後の展望などについて議論しました。

特にDSI(Digital sequence information)問題として2022年12月に決定された昆明宣言にて遺伝資源情報からの利益配分が約束されたことについて話題提供されました。このDSI問題は私たち研究者にとっても決して無視できない流れになっていることを知りました。オープンサイエンスと一言でいっても、データをオープンにすることには様々な視点からの制約を考慮する必要があり、またこのような世の中の流れを鑑みながら研究を進めることの重要性を改めて認識することになりました。

またDSI問題を含め今回のワークショップでの議論から、日増しにデータが多くなってきている現状に対して、研究者としての自身の行動変容についても考えさせられました。有限な環境資源と同様に、無限の資源だと考えられるデータについても大量生産・大量消費・大量廃棄から持続可能な活用方法があるのだろうか。その解答の一つにオープンサイエンスによるデータの有効利用が考えられるが、データを公開する上でデータ生成から解析に関わるすべての関係者にメリットがあるような仕組みがないだろうか。そのような考えを巡らせながら、ここ数年で注目されているDeSci(Decentralized Scinece)にヒントがあるように感じております。今後のOLSPの活動を通して、考えていきたいと思います。

OLSPのwebsiteはこちら:
https://olsp.riken.jp

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

チームリーダーがプラネタリーヘルスケア・フォーラムで講演します

本フォーラムは、「健康寿命の延伸」を唱える日本ヘルスケア協会が主催です。医学系の団体が主催するフォーラムで農業関連の話をしてくださいと打診を受けたときは正直驚きました。しかしよくよく話を聞いてみると納得でした。
日本ヘルスケア協会では「野菜で健康推進」「お米で健康推進」「土壌で健康推進」の3部会を持っております。また昨今の地球規模での土壌劣化や温暖化により人類の食や健康が脅かされていることから、人々と地球の健康(プラネタリーヘルス)について学び議論する機会を作りたいという想いから本フォーラムが企画されたとのことです。
招待されている方は、森林総研の藤井先生と産総研の菅野先生です。パネルディスカッションにて先生方と土壌とヘルスケアについて議論します。
医療と農学の融合。いつか着手できたらと思っていたトピックスですが、こんなにも早く考える機会をいただけるとは思っておりませんでした。関係者には感謝の気持ちでいっぱいです。この分野融合は必ず次の潮流になると確信しておりますので、本フォーラムでしっかり学んで、意見交換をしていきたいと思います。

参加登録等の詳細はこちら:
https://planetary-healthcareforum.peatix.com

当日の様子:
https://jahi.jp/未分類/3661/

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi