チームリーダーがシスメックスとの技術交流会に参加しました

理化学研究所は、医療検査機器の国内メーカーであるシスメックスとの共創契約を始めています。
理研との共創契約のプレス発表(2020年1月30日)
https://www.sysmex.co.jp/news/2020/200130.html
この枠組みからシスメックスと理研の技術交流会が11月に開催されました。この技術交流会では、シスメックスの開発者と理研のメディカル系の研究者・技術者が参加し、研究内容などのプレゼン交流、グループ討論を行って、技術マッチングや企業の開発マインドと理研の研究マインドの情報が共有されました。当チームの市橋は農学分野での研究開発を紹介する特別講演のスピーカーとして参加しました。
シスメックス・理研の若手研究者との交流から、医療と農学をつなぐ新たな研究領域を予感でき、有意義な時間を過ごすことができました。

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

ダイズ市場勉強会を開催します

ムーンショット型農林水産研究開発事業にて、下記のとおりダイズ市場動向に関するシンポジウムをハイブリッド形式にて開催いたします。

日時:2021年12月27日(月) 13:00-17:00
場所:理化学研究所バイオリソース研究センター森脇ホール・zoom (ハイブリッド形式)

プログラム:
13:00-13:15  開催趣旨説明/市橋泰範(理化学研究所)
13:15-14:45  大豆作における技術・経営・流通・消費・制度・政策について/田口光弘先生(農研機構)
14:45-15:00  休憩
15:00-16:30  総合討論/アドバイザー 則藤孝志先生(福島大学)・河野恵伸先生(福島大学)
16:30-16:45  総括/二瓶直登先生(福島大学)
16:45-17:00  フリーディスカッション・閉会

参加申込みはこちらからお願いいたします。

アシスタント
南部 真夕
Mayu Nanbu

「KYOTO STEAM 2022 国際アートコンペティション」STEAM Dialogue動画公開

BRC植物-微生物共生研究開発チームが、KYOTO STEAM-世界文化交流祭-実行委員会が主催する「KYOTO STEAM2022 国際アートコンペティション」に参画することになりました。
本コンペティションは、アーティストと企業・研究機関等がコラボレーション制作した作品を展覧し、表彰する、日本で類を見ない形式の国際コンペティションです。
2020年度中に実施した公募にエントリーした41件の企業等と111件の作品プランの中から、有識者による審査会によって、11組のアーティストと企業等の組合せが選抜されました。 
2022年1月末から開催する展覧会において、11組が「アート×サイエンス・テクノロジー」の可能性を体現することを目指し制作した作品が展覧されます。
当チームリーダー市橋泰範はアーティストである川松康徳氏に素材や知見を提供することで制作過程に関わります。
領域横断的な実践によって創作される新たな芸術作品に期待が寄せられています。
STEAM Dialogueとしてコラボレーションの過程や出品作品などについて両者が語る動画が公開されました。

KYOTO STEAM2022 国際アートコンペティション リンク先:
https://kyoto-steam.com/program/event01/video/

サポートスタッフ
久野 智美
Satomi Kuno

佐藤研究員が筑波会議2021のセッションに参加します

SDGsを見据えた健康、環境、食料問題等について理研バイオリソース研究センター(BRC)が貢献できることについていろいろな視点から議論します。
当チームから佐藤匠特別研究員が「持続可能な農業へ向けたアーバスキュラー菌根菌のリソース開発」について発表します。
健康や環境に密接に関わる微生物の役割、食料問題に密接にかかわる植物の役割、持続的な農業を発展させる植物-微生物の共生に焦点をあてた研究の最前線を紹介します。

筑波会議2021のウェブサイトはこちら:
https://tsukuba-conference.com/sessions/c-2

サポートスタッフ
久野 智美
Satomi Kuno

次世代型の農業ビジョンについてまとめたレポートが公表されました

私たちが目指す次世代型の農業ビジョンについて、調査季報「中部圏研究」のレポートで公表されました。
今回、本チームが進める国家プロジェクトでの研究開発について、第2回「農業の持続的生産とスマート農業」研究会にて発表させていただき、その内容をまとめてレポートで発表していただきました。
研究会に参加された農業経済の先生方から、「開発しようとしているデータ駆動型の技術により、日本農業における政策と現場のギャップを埋めることが期待される」と評価いただきました。

興味がある方、是非こちらからレポートを読んでいただければと思います:
http://criser.jp/research/kihou.html

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

本チームの研究が肥料開発に貢献しました

2020年度まで本チームが進めた内閣府・SIP国家プロジェクトの研究成果の一部として、株式会社ユーグレナさんが注力する微細藻類ユーグレナを使った肥料に、作物の鮮度を保つ働きがあることを確認しました。

ニュースリリースについて:
https://www.euglena.jp/news/20210830-2/

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

第一回植物微生物シンバイオロジー協議会シンポジウム「植物微生物×イメージング」を開催しました

植物微生物シンバオロジー協議会にて、第一回植物微生物シンバイオロジー協議会シンポジウム「植物微生物×イメージング」をオンライン開催しました。

<プログラム>
13:30-13:35 開会の挨拶(理化学研究所 環境資源科学研究センター・白須賢 副センター長)
13:35-14:05 【将来ビジョン】(龍谷大学 農学部・別役重之 准教授)
14:05-14:25 【最先端研究】(筑波大学・竹下典男 准教授)
14:25-14:45 【最先端研究】(Salk Institute for Biological Studies・登達也 研究員)
14:45-15:00 休憩
15:00-15:30 【活動紹介】(農業・食品産業技術総合研究機構・中島隆 理事)
15:30-15:45 【技術紹介】(Leica・長利卓 様)
15:45-16:00 【技術紹介】(Zeiss・佐藤康彦 様)
16:00-16:25 総合討論
16:25-16:30 閉会の挨拶(株式会社 前川総合研究所・篠崎聡 代表取締役)

<総合討論>

市橋:NGS技術とイメージングは原理的に同じか?
登 :一部はその通り。例えば、illuminaのシーケンシングは高速でイメージングしている。今回紹介した空間トランスクリプトームは切片上でシーケンシングしている。イメージングしながらシーケンシングする未来が来るかも。
市橋:サツマイモ基腐病で症状が出ていない感染個体はPCRで検出しているのか?
中島:その通り。現時点でドローン画像により症状が出ている個体を検知する技術はあるが、症状が出ていない感染初期の個体をいかに検知するかが課題である。今回紹介されたようなイメージング技術は課題解決につながる可能性が高い。
市橋:制御された実験系で、症状が出ていない感染初期の個体を再現して、それを高解像度イメージングで見てみるというアプローチは植物病理分野で事例がありそうか?
別役:自分は遺伝子組換え生物を主に使っているので試していない。しかし、植物は抗菌化合物など、自家蛍光を出す様々な物質を持つので、蛍光寿命などの新しいイメージングにより、遺伝子組換え無しでも植物から様々なことがわかるだろう。
市橋:今回の登壇者が持つ技術や知見により、今まで捉えられていないような植物微生物の相互作用が最新のイメージングで「見る」ことができる、そういった未来がくるかもしれない。
白須:とても興味深い。農業で重要なのは自動化だ。自動サンプリングとモニタリング。例えば、自動で土をサンプリングして、LAMP法などで増幅して、in situでシーケンシングするとか。個々の技術はすでにあるので、やるかやらないかだ。中島理事がおっしゃる通り、これから入ってくる病原菌や進化した病原菌について早急にゲノムを読んで、リアルタイムで検出できるようにするといった、植物分野でのCDC(疾患対策予防センター)が必要だ。
市橋:植物以外での疾患を対象にイメージング技術がどう使われているか?
長利:STED(*1)でウイルスや細菌が感染していく様子を観察したりする。組織切片だが、抗体ベースのCell Dive(*2)を使うとマルチプレックスイメージングができる。
竹下:複雑な現象の中で、沢山データが出てきているが、一体何が起きているのかメカニズムがまだわからない。イメージングだけでも難しいだろう。
別役:イメージングの先にある相互作用のメカニズムを知るためには、一人では達成できない、様々なバックグランドを持つ人たちの協力体制が必要で、問題意識を共有していくことが大切だ。
市橋:HeSoDiM(*2)を統括するお立場として、感想と若い方へのメッセージをお願いします。
吉田:土壌診断の基礎や応用において、新しい技術を使ったエビデンスが求められている。特に目で見えるということは説得力が大きい。こういった技術が応用面にも波及してほしい。若い方には、目的をしっかり整理した上で研究を進めてほしい。
市橋:次回はメカニズムに踏み込むための技術としてオミクスをテーマにシンポジウムを企画している。
篠崎:最先端のお話を聞かせていただき、また多くの参加者に集まっていただき、植物微生物学分野は多くの方にとって興味がある分野だと改めて感じた。植物微生物学はなかなか研究が進まなかった分野であるが、今回のイメージングといった技術進展により大きく展開しようとしている。今回、アカデミアからの出席が多いが、民間企業とのタイアップで本分野を進めていきたいと思っている。ぜひ企業側からも研究開発の初期から入っていただきたい。また農業の現場の声も聞きたいと思う。中島理事が紹介された「みどりの食料システム戦略(*4)」はこの分野の目標になる。今後、様々なお立場の方からの協力をお願いしたい。また、今後本協議会で聞きたい話や試したいイベント企画を募集したいと思います。長時間にわたり、ご参加ありがとうございました。

参考URL:
*1:https://www.leica-microsystems.com/jp/製品紹介/光学顕微鏡/p/cell-dive/
*2:https://www.leica-microsystems.com/jp/製品紹介/共焦点顕微鏡/p/stellaris-sted/
*3:http://jppa.or.jp/archive/pdf/69_11_68.pdf
*4:https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/index.html

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

チームリーダーが富岳BEGINSトークイベントに参加します

日本が誇るスーパーコンピュータ「富岳」の本格的な活用が始まりつつあります。
「富岳」を活用した食の革命の可能性について、パネルディスカッションで討論します。

<2021年9月17日、Zoomウェビナー(LIVE配信)>
興味がある方、是非こちらから参加登録をしていただければと思います:
https://www.r-ccs.riken.jp/sympo/fugaku-begins2021/

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi