おとなのためのサイエンス講座を開催しました

11月9日、おとなのためのサイエンス講座「未来を拓くライフサイエンスのテクノロジー」「第4回 植物と共生する微生物をみよう」を本チームのメンバーで講師を担当しました。

身近な植物とともに生きる共生微生物について紹介し、農業やSDGsへの活用について考える時間を設けました。また実習として、理研BRCで栽培した植物や野外からの採取した植物を対象に、共生微生物を染色して、顕微鏡で観察しました。受講者の方からは「普段は入ることが出来ない理化学研究所で実験などができ、とてもいい経験になりました。」という有難いお言葉をいただきました。

また私たちにとっても普段研究している内容から、研究者以外の方にも伝わるように工夫する過程で多くを学ぶ貴重な機会となりました。

おとなのためのサイエンス講座について:
https://www.expocenter.or.jp/delivary/detail/id=1609

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

2023年度理研ハッカソンが開催されます

10月24-27日に理化学研究所神戸キャンパスにて、念願のオンサイトで、2023年度理研ハッカソンが開催されます。
本チームが進めるMSプロジェクトメンバーとともに理研ハッカソンの農学セッションを開催する予定です。事前公開シンポジウムではデータ利活用・応用事例紹介として市橋チームリーダーが講演をします。ハッカソンではこれまで取得した土壌生物性データを使って論文化を目指したデータ解析を進めたいと思います。もしハッカソンに参加したい方は下記のサイトからの事前登録に加えて、私までご一報ください。

理研ハッカソンについて:https://www.riken.jp/pr/events/symposia/20231024_1/index.html

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

矢部開発研究員がセンター内カンファレンスで受賞されました!

10月3日に理研バイオリソース研究センターで若手BRCカンファレンス(WBC)が開催されました。本チームの矢部開発研究員が前職での研究成果を中心に今後の研究展開を含めて発表し、小幡特別賞を受賞していただきました。植物微生物共生における新しい展開が期待されております。おめでとうございます!!

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

本チームが進めるプロジェクトの研究成果が受賞されました!

本チームが進める内閣府ムーンショットプロジェクトの研究成果について、北海道大学農学院作物栄養研究室の村島和基さんを筆頭に植物の栄養研究会と植物の栄養研究会で発表し、ポスター賞を受賞していただきました。農学xマルチオミクスxデータ解析で新しい発見が生まれております。村島さんをはじめ多くの方々の努力の賜物です。おめでとうございます!!

植物の栄養研究会 第8回研究交流会 最優秀ポスター賞
植物の栄養研究会2023年度愛媛大会 若手ポスター発表優秀賞

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

筑波会議2023のセッションをオーガナイズします

筑波会議2023のセッション「野外環境における植物-微生物-土壌の相互作用の統合的理解」を大熊基礎科学特別研究員と市橋チームリーダーで企画しております。

本セッションでは植物科学、微生物学、土壌科学、データサイエンスなど異なる研究分野からの優秀な若手研究者を招待します。

招待する若手研究者の研究を共有してもらいながら、植物-微生物-土壌相互作用の理解を目指した議論をしたいと思っておりますので、ぜひ積極的なご参加をお待ちしております。

筑波会議website:https://tsukuba-conference.com

セッション情報:https://tsukuba-conference.com/sessions/c08

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

理研オープンライフサイエンスプラットフォームにメンバーとして参画することになりました

理化学研究所には多くの研究分野の研究者が集まっております。
これらの多様性の力を最大化させる取り組みの一つとして、理研オープンライフサイエンスプラットフォーム(OLSP)というプロジェクトが2019年度より開始しました。

OLSPは、オープンサイエンスの推進のため、データ蓄積のための基盤技術の開発、理研内外のオープンデータの集積、オープンデータ活用・解析のための研究開発を目的としたプロジェクトになります。

本チームは2023年度からOLSPの主要メンバーとして参画させていただき、2023年6月15-16日に開催されたOLSP Workshop 2023に市橋チームリーダーが参加しました。本ワークショップでは、理研が進めるTRIP(Transformative Research Innovation Platform of RIKEN platforms)構想におけるオープンサイエンス、オントロジー作業部会、オープンサイエンス活動評価基準など今後の展望などについて議論しました。

特にDSI(Digital sequence information)問題として2022年12月に決定された昆明宣言にて遺伝資源情報からの利益配分が約束されたことについて話題提供されました。このDSI問題は私たち研究者にとっても決して無視できない流れになっていることを知りました。オープンサイエンスと一言でいっても、データをオープンにすることには様々な視点からの制約を考慮する必要があり、またこのような世の中の流れを鑑みながら研究を進めることの重要性を改めて認識することになりました。

またDSI問題を含め今回のワークショップでの議論から、日増しにデータが多くなってきている現状に対して、研究者としての自身の行動変容についても考えさせられました。有限な環境資源と同様に、無限の資源だと考えられるデータについても大量生産・大量消費・大量廃棄から持続可能な活用方法があるのだろうか。その解答の一つにオープンサイエンスによるデータの有効利用が考えられるが、データを公開する上でデータ生成から解析に関わるすべての関係者にメリットがあるような仕組みがないだろうか。そのような考えを巡らせながら、ここ数年で注目されているDeSci(Decentralized Scinece)にヒントがあるように感じております。今後のOLSPの活動を通して、考えていきたいと思います。

OLSPのwebsiteはこちら:
https://olsp.riken.jp

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

植物の根の周りにある「声」について考えてみた。Plant & Cell Physiology雑誌に総説論文が掲載されました

ストリゴラクトンは、植物ホルモンの中で最も新しく発見された物質です。ストリゴラクトンは、30種類以上の異なる分子に総称で、それぞれの分子がピコ〜ナノモル濃度といった極低濃度で異なる機能を示していることがわかってきました。特に私たちが興味を持っている植物と微生物の共生関係においても、ストリゴラクトンが重要な働きをしていることが明らかにされています。
今回、7年ほど前に寄生植物の研究を一緒にしていた研究者とともに、ストリゴラクトンの根圏シグナル分子としての役割について最近の研究をまとめる機会を頂きました。私は、ストリゴラクトンが根圏微生物叢に与える影響について最近の知見をまとめました。
私たち人類が複数の異なる言語を使いながら他者とコミュニケーションしているのと同様に、植物の根の周りでも異なる生物(細胞)同士が少しずつ異なるストリゴラクトンという分子を介してコミュニケーションをとり、それぞれの生存戦略を図っている様子を窺い知ることができます。今回の論文執筆を通して、植物と微生物で構成された一見雑多な集団にみられるファジーな秩序について色々と考えさせられました。
ご興味のある方はぜひ読んでみてください。

総説論文はこちら:
https://academic.oup.com/pcp/advance-article/doi/10.1093/pcp/pcad055/7190141?login=false

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

熊石テクニカルスタッフの取材記事が公開されました

理研のクローズアップ科学道で熊石テクニカルスタッフが取材を受け、日々の研究活動について話しました。熊石さんの仕事に対するプロフェッショナルな姿勢を改めて知ることができ、感謝感激しております。

記事はこちら:
https://www.riken.jp/pr/closeup/2023/20230602_1/index.html
新たな挑戦に向けて、頑張ってください!妃恵、飛べ!

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

共同研究成果がプレスリリースされました

持続可能な農業のための堆肥-土壌-植物相互作用モデルについての共同研究がプレスリリースされました。
これまで複雑な農業生態系の背後にあるメカニズムについて科学的に理解することが難しかったのですが、本研究や本チームの研究で取り組む「農業生態系をデジタル化して、データドリブンで仮説を立て、実験による検証する」という研究アプローチが有効であることが分かってきました。
今後もこのような研究アプローチから多くの研究成果がもたらされると期待できます。

プレスリリースはこちら:
https://www.riken.jp/press/2023/20230412_1/index.html

原著論文はこちら:
https://www.nature.com/articles/s43705-023-00233-9

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi