ソラマメの寄生植物に対するトランスクリプトームについてPLOS ONE誌に論文が掲載されました

寄生植物(Orobanche foetida)によるソラマメ(Vicia faba)の被害がチュニジアで問題となっています。今回チュニジアの研究者と共同で寄生植物に耐性を持つ系統と持たない系統を使って、寄生植物に感染された条件とされていない条件で、網羅的な遺伝子発現解析をしました。その結果、寄生植物に耐性を持つ系統は、ストリゴラクトン生合成経路の遺伝子発現の調整によって耐性を獲得していることがわかりました。

今回の論文は私にとって特に思い入れがある研究の一つです。第一著者のAmalとは2017年に知り合い、常に研究プロジェクトの進行を相談しながら進めてきました。2021年に寄生植物に関する集団遺伝学で論文を共同で発表しましたが、知り合った当初から着手していた研究が今回のトランスクリプトームの解析になります。着手してから7年もかかった研究です。その間、サンプル輸送の書類手続きから凍結乾燥サンプルを使ったRNA抽出、ノイズが多いデータのインフォマティクス解析、限られた実験環境での実証実験はとても大変でした。オンラインミーティングで何度も相談しました。Amalの博士号がかかった研究で、常にストレスが大きかったと思います。そのような状況でもAmalは諦めずによく頑張りました。忍耐強く常に何か打開策を見出そうとする強い心を持ち、そんな強い研究者と並走できたことは私にとって貴重な体験になりました。

原著論文はこちら:
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0301981


2017年にAmalが日本で実験をしていた頃の写真

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

農業デジタルツインの開発について総説論文がBBB誌に掲載されました

農業を取り巻く環境は、作物、微生物、土壌の複雑な関係によって成り立つ生態系です。現在、世界の多くで実施されている農業では、化学肥料や化学農薬を多用し、頻繁な耕起により、農業生態系における有益な相互作用が破壊され、様々な環境問題を引き起こしております。環境に調和する形で持続可能な農業を実現するために、農業生態系の複雑な相互作用の機能的な側面を理解した上で、農業生態系からの利益を最大化する必要があります。そこで私たちは、マルチオミクス解析からのデータを利用した農業デジタルツインの開発に取り組んでおります。本総説では、農業生態系におけるオミクス解析について最近の研究をレビューし、因果探索・モデリング・データ同化を利用した農業デジタルツインの開発について論じております。
また本総説論文は、BBB誌の2023年1月号の表紙に選定されました!

総説論文はこちら:
https://academic.oup.com/bbb/article/87/1/21/6843571?login=false#389051532

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

第二回植物微生物シンバイオロジー協議会シンポジウム「植物微生物×オミクス」を開催しました

植物微生物シンバオロジー協議会にて、第二回植物微生物シンバイオロジー協議会シンポジウム「植物微生物×オミクス」をオンライン開催しました。

【プログラム】
13:30-13:35 開会の挨拶(理化学研究所 環境資源科学研究所センター・白須賢 副センター長)
13:35-14:05 【将来ビジョン】(東京大学・岩田洋佳 准教授)
14:05-14:25 【最先端研究】(京都大学・杉山暁史 准教授)
14:25-14:45 【最先端研究】(早稲田大学・細川正人 准教授)
14:45-15:00 休憩
15:00-15:30 【活動紹介】(農水省土づくりコンソーシアム・大倉一樹 課長)
15:30-15:50 【技術紹介】(株式会社生物技研・中野江一郎 代表取締役)
15:50-16:25 総合討論
16:25-16:30 閉会の挨拶(株式会社 前川総合研究所・篠崎聡 代表取締役)

【総合討論】

市橋:東大・岩田先生から、育種分野とマイクロバイオームを含む栽培分野を融合させるビジョンが示された。京大・杉山先生からマイクロバイオーム解析から有用微生物が単離された実学に近いケーススタディが示された。さらに早大・細川先生からシングルゲノミクス、生物技研・中野さんからロングリードについて、現行のマイクロバイオーム技術を凌駕する最先端技術が紹介された。農水省・大倉さんから日本の農業現場の現状と国の取り組み、土壌の生物性評価としてマイクロバイオーム等の解析が注目されていることが示された。以上のように、オミクスの情報から高解像度な情報が得られ、社会実装への期待感はある。しかし実際は課題が多くあるので、まだ実用化に至っていない。一方でアメリカはすでにマイクロバイオームでの土壌診断が行われ、ゲノム情報から新しい有用微生物を単離してシードコーティングして販売するといった種苗会社もある。日本の良さや期待感もあるなか、日本では今後どのような課題があるか?
岩田:データ解析をするためのリテラシーをあげていくことが重要。データ科学の単なるユーザーでなく、積極的にコミットしていくことが有意義である。
市橋:情報リテラシーを高めるために何が足りないか?仕組み上なのか、個人レベルの意識の問題なのか。
岩崎:両方わかる人材が必要だと言われ続けてきて、徐々に変わり始めている。多くの大学で情報系の研究を行うラボが増えてきた。
岩田:ネットで調べればデータ科学の技術が簡単に使えるようになり、浸透してきた。一方で、データ基盤のようなものがすごく強いわけではないので、そのあたりもやっていかなければならない。
市橋:COP15では遺伝資源のデジタル配列情報利用から得られる利益の国際的な配分について議論されているので、今後注目していくべき。
白須:細川先生のbitBiome社のように、ベンチャー企業がリードして、学生が興味を持ち、就職先があるということは大きい。一方で、日本では土壌微生物の確保がまだ弱い。杉山先生のように特定の微生物を取りに行くという方法論は成功しているが、海外のベンチャー企業では、大規模な微生物の確保とスクリーニングにより商品にしている。日本はその部分がまだ弱いし、一大学や研究機関が担当するのも厳しい。そのため、旧来の方法論ではなく、土壌やドロップレットとして微生物を集団で確保するなどの別次元の微生物保存の方向性が出てくると良いと思う。加えて分離した微生物集団から欲しい微生物だけを取り出す技術などをゲノム情報を利用した形で開発していく必要がある。
細川:微生物を単離して保存するという方法では限界があるので、微生物集団として保管するやり方や、管理制御する部分に新しいブレイクスルーが必要。新しいアイデアを出していきたい。
齋藤:農水省では過去にeDNAプロジェクトが実施され、現在はSIPやムーンショットで大規模にデータ取得がされている。そこでは、DNA等のオミクスデータとともに、いかに栽培関連のメタデータをセットで揃えてくるかが重要であり、土壌生物性の評価をどのように栽培の場面につなげていくか課題。新しい発想で切り込んでくれる人が、実際に農業現場で栽培している経験者と一緒に仕事をすることが必要。
南澤:土壌微生物の多様性の高さは常々指摘されてきた。ドロップレットの中で数回細胞分裂させた後に2つに分けて、1つは保存、1つはシーケンス…という技術ができると破壊的。また土壌微生物学の最大の弱点は「モノの流れ」を捉えられていないこと。農業は生産物をつくるプロセスであり、そこでは元素の流れがある。海外では成果が出やすい微生物の単離を大規模に進めているが、急がば回れで「モノの流れ」を捉えていくべきではないか。またオミクス研究をしているつもりが、いつの間にか一つの菌と一つの植物の相互作用になり、従来の研究の延長線をただオミクスを使ってやっているだけになってしまう。そのギャップが解けない理由として「モノの流れ」が分かっていないことがあり、「モノの流れ」を相互作用のサイエンスに結合できれば鬼に金棒。さいごに、社会実装は重要。科学者として世の中の人に役立つものを出していく努力が必要。本気でやって、国民に説明していかなければならない。
野村:微生物は共存する他個体や生育する環境によって個性が変わるため、「並び」が重要。そのため、対象から切り出さずに、なるべく対象のままを見ることが必要で、多様なイメージング技術を利用している。スマホにレーザーを搭載して土壌をリアルタイムにモニタリングすることは絵空事ではない。日本の農業現場の人たちにとって、土壌データが収益に直結しないと興味が示さないだろう。また現在では、短期的な収益だけでなく持続的な収益が着目されているため、気象条件をふまえた土壌分析、その土壌に合った作物のシミュレーション、病害が起きるリスク予測など、サイエンスに基づいた技術開発が大切。若手研究者用のグラント・ACT-X「環境とバイオテクノロジー」を進めており、研究費支援に加えて、アドバイザーと密に意見交換ができるヴァーチャルラボを構築している。
ぜひ多数の募集を:https://www.jst.go.jp/kisoken/act-x/research_area/ongoing/bunya2020-2.html
有江:農水省ではeDNAプロジェクトから続けて、ヘソディム、AIを活用した土壌病害診断技術開発のプロジェクトを実施しており、土壌の性状から病害の発生しやすさを高い確度で予測できる。WAGRIを介してオープンになる予定なので、横のつながりを構築してもらいたい。また従来は有用微生物の選抜が主流であるが、微生物の育種も必要。ここ20年で生物農薬の出荷額は1%ほどで、有機農業や特別栽培の農家に依存した販路のため、より良い処理方法や菌株の発見が必要。
二瓶:窒素の持続可能な利用について栽培法のみでは限界があり、微生物利用に期待。
倉田:16S rRNA遺伝子解析だけで微生物を十分に分類できるか気がかりだったが、最先端技術で解消されて嬉しく思う。一方で、解析した情報が蓄積しても、実際に土壌に適用する方策がまだ見えない。重要な微生物を単離・培養して接種するだけでは問題が解決しない。ましてや土壌微生物の場合は単離・培養できるのは極めて少ないので現実的ではない。微生物を土壌に適用する方法の確立が最も重要。微生物集団として活用する際の方法論も考えると良い。
篠崎:2年前に20名ほどからスタートして今は240名を超える参加者になった。他にはない幅広い分野の方々が集まっていただいたのが本協議会の特徴の一つであり、幅広い分野を横断でできる研究開発につなげたい。農水省みどりの食料システム戦略にはチャレンジできる課題が多数ある。コンソーシアムを組みながら研究開発を続けられる仕組みを作りたい。化学肥料を減らす等の環境問題と収量を確保することのバランスは難しいが不可能ではない。最先端技術で見える化した後にどうソリューションに繋げるかが重要であり、民間企業の仕事でもある。研究開発をしながら産官学連携が必要。

以上、聴講いただいた方からぜひ今回の議論に関係する情報提供をいただけると幸いです。本協議会では定期的にシンポジウムを開催する予定ですが、シンポジウム外でもディスカッションしたいという声があればお問い合わせください。

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi

チームリーダーがジョイントシンポジウム“植物を「観る」から農作物を「みる」へ“へ参加します

宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センター(C-Bio)と理化学研究所 環境資源科学研究センター(CSRS)は、2021年4月に連携協定を締結しました。
これを記念して、キックオフミーティングが下記の通り開催されます。

宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センター
理化学研究所 環境資源科学研究センター
ジョイントシンポジウム “植物を「観る」から農作物を「みる」へ”

日時:2022年3月2日(水)13:00〜17:45
開催形式:オンライン(Zoom Webinar)

ジョイントシンポジウムのウェブサイトはこちら:
http://www.csrs.riken.jp/jp/joint-symposium/

アシスタント
南部 真夕
Mayu Nanbu

KYOTO STEAMで当チームとコラボレーションするアーティスト川松康徳さんのインタビュー記事が美術手帖のweb版に掲載されました

記憶の再編によるアイデンティティの分有によって「他者の中に開かれる自己」をテーマに制作する川松さんと市橋チームリーダーが何度となく対話を重ねて制作された作品が、来年1月末より京都市京セラ美術館で展示されます。
植物セラピーを受ける植物学者のインスタレーションを作品として発表される予定です。

美術手帖のウェブサイトはこちら:
https://bijutsutecho.com/magazine/interview/promotion/24952

サポートスタッフ
久野 智美
Satomi Kuno

ダイズ市場勉強会を開催します

ムーンショット型農林水産研究開発事業にて、下記のとおりダイズ市場動向に関するシンポジウムをハイブリッド形式にて開催いたします。

日時:2021年12月27日(月) 13:00-17:00
場所:理化学研究所バイオリソース研究センター森脇ホール・zoom (ハイブリッド形式)

プログラム:
13:00-13:15  開催趣旨説明/市橋泰範(理化学研究所)
13:15-14:45  大豆作における技術・経営・流通・消費・制度・政策について/田口光弘先生(農研機構)
14:45-15:00  休憩
15:00-16:30  総合討論/アドバイザー 則藤孝志先生(福島大学)・河野恵伸先生(福島大学)
16:30-16:45  総括/二瓶直登先生(福島大学)
16:45-17:00  フリーディスカッション・閉会

参加申込みはこちらからお願いいたします。

アシスタント
南部 真夕
Mayu Nanbu

「KYOTO STEAM 2022 国際アートコンペティション」STEAM Dialogue動画公開

BRC植物-微生物共生研究開発チームが、KYOTO STEAM-世界文化交流祭-実行委員会が主催する「KYOTO STEAM2022 国際アートコンペティション」に参画することになりました。
本コンペティションは、アーティストと企業・研究機関等がコラボレーション制作した作品を展覧し、表彰する、日本で類を見ない形式の国際コンペティションです。
2020年度中に実施した公募にエントリーした41件の企業等と111件の作品プランの中から、有識者による審査会によって、11組のアーティストと企業等の組合せが選抜されました。 
2022年1月末から開催する展覧会において、11組が「アート×サイエンス・テクノロジー」の可能性を体現することを目指し制作した作品が展覧されます。
当チームリーダー市橋泰範はアーティストである川松康徳氏に素材や知見を提供することで制作過程に関わります。
領域横断的な実践によって創作される新たな芸術作品に期待が寄せられています。
STEAM Dialogueとしてコラボレーションの過程や出品作品などについて両者が語る動画が公開されました。

KYOTO STEAM2022 国際アートコンペティション リンク先:
https://kyoto-steam.com/program/event01/video/

サポートスタッフ
久野 智美
Satomi Kuno

佐藤研究員が筑波会議2021のセッションに参加します

SDGsを見据えた健康、環境、食料問題等について理研バイオリソース研究センター(BRC)が貢献できることについていろいろな視点から議論します。
当チームから佐藤匠特別研究員が「持続可能な農業へ向けたアーバスキュラー菌根菌のリソース開発」について発表します。
健康や環境に密接に関わる微生物の役割、食料問題に密接にかかわる植物の役割、持続的な農業を発展させる植物-微生物の共生に焦点をあてた研究の最前線を紹介します。

筑波会議2021のウェブサイトはこちら:
https://tsukuba-conference.com/sessions/c-2

サポートスタッフ
久野 智美
Satomi Kuno

第一回植物微生物シンバイオロジー協議会シンポジウム「植物微生物×イメージング」を開催しました

植物微生物シンバオロジー協議会にて、第一回植物微生物シンバイオロジー協議会シンポジウム「植物微生物×イメージング」をオンライン開催しました。

<プログラム>
13:30-13:35 開会の挨拶(理化学研究所 環境資源科学研究センター・白須賢 副センター長)
13:35-14:05 【将来ビジョン】(龍谷大学 農学部・別役重之 准教授)
14:05-14:25 【最先端研究】(筑波大学・竹下典男 准教授)
14:25-14:45 【最先端研究】(Salk Institute for Biological Studies・登達也 研究員)
14:45-15:00 休憩
15:00-15:30 【活動紹介】(農業・食品産業技術総合研究機構・中島隆 理事)
15:30-15:45 【技術紹介】(Leica・長利卓 様)
15:45-16:00 【技術紹介】(Zeiss・佐藤康彦 様)
16:00-16:25 総合討論
16:25-16:30 閉会の挨拶(株式会社 前川総合研究所・篠崎聡 代表取締役)

<総合討論>

市橋:NGS技術とイメージングは原理的に同じか?
登 :一部はその通り。例えば、illuminaのシーケンシングは高速でイメージングしている。今回紹介した空間トランスクリプトームは切片上でシーケンシングしている。イメージングしながらシーケンシングする未来が来るかも。
市橋:サツマイモ基腐病で症状が出ていない感染個体はPCRで検出しているのか?
中島:その通り。現時点でドローン画像により症状が出ている個体を検知する技術はあるが、症状が出ていない感染初期の個体をいかに検知するかが課題である。今回紹介されたようなイメージング技術は課題解決につながる可能性が高い。
市橋:制御された実験系で、症状が出ていない感染初期の個体を再現して、それを高解像度イメージングで見てみるというアプローチは植物病理分野で事例がありそうか?
別役:自分は遺伝子組換え生物を主に使っているので試していない。しかし、植物は抗菌化合物など、自家蛍光を出す様々な物質を持つので、蛍光寿命などの新しいイメージングにより、遺伝子組換え無しでも植物から様々なことがわかるだろう。
市橋:今回の登壇者が持つ技術や知見により、今まで捉えられていないような植物微生物の相互作用が最新のイメージングで「見る」ことができる、そういった未来がくるかもしれない。
白須:とても興味深い。農業で重要なのは自動化だ。自動サンプリングとモニタリング。例えば、自動で土をサンプリングして、LAMP法などで増幅して、in situでシーケンシングするとか。個々の技術はすでにあるので、やるかやらないかだ。中島理事がおっしゃる通り、これから入ってくる病原菌や進化した病原菌について早急にゲノムを読んで、リアルタイムで検出できるようにするといった、植物分野でのCDC(疾患対策予防センター)が必要だ。
市橋:植物以外での疾患を対象にイメージング技術がどう使われているか?
長利:STED(*1)でウイルスや細菌が感染していく様子を観察したりする。組織切片だが、抗体ベースのCell Dive(*2)を使うとマルチプレックスイメージングができる。
竹下:複雑な現象の中で、沢山データが出てきているが、一体何が起きているのかメカニズムがまだわからない。イメージングだけでも難しいだろう。
別役:イメージングの先にある相互作用のメカニズムを知るためには、一人では達成できない、様々なバックグランドを持つ人たちの協力体制が必要で、問題意識を共有していくことが大切だ。
市橋:HeSoDiM(*2)を統括するお立場として、感想と若い方へのメッセージをお願いします。
吉田:土壌診断の基礎や応用において、新しい技術を使ったエビデンスが求められている。特に目で見えるということは説得力が大きい。こういった技術が応用面にも波及してほしい。若い方には、目的をしっかり整理した上で研究を進めてほしい。
市橋:次回はメカニズムに踏み込むための技術としてオミクスをテーマにシンポジウムを企画している。
篠崎:最先端のお話を聞かせていただき、また多くの参加者に集まっていただき、植物微生物学分野は多くの方にとって興味がある分野だと改めて感じた。植物微生物学はなかなか研究が進まなかった分野であるが、今回のイメージングといった技術進展により大きく展開しようとしている。今回、アカデミアからの出席が多いが、民間企業とのタイアップで本分野を進めていきたいと思っている。ぜひ企業側からも研究開発の初期から入っていただきたい。また農業の現場の声も聞きたいと思う。中島理事が紹介された「みどりの食料システム戦略(*4)」はこの分野の目標になる。今後、様々なお立場の方からの協力をお願いしたい。また、今後本協議会で聞きたい話や試したいイベント企画を募集したいと思います。長時間にわたり、ご参加ありがとうございました。

参考URL:
*1:https://www.leica-microsystems.com/jp/製品紹介/光学顕微鏡/p/cell-dive/
*2:https://www.leica-microsystems.com/jp/製品紹介/共焦点顕微鏡/p/stellaris-sted/
*3:http://jppa.or.jp/archive/pdf/69_11_68.pdf
*4:https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/index.html

チームリーダー
市橋 泰範
Yasunori Ichihashi